胃ポリープ

概要・推奨

概要

  • 胃ポリープは、胃の内腔に向かって限局性に隆起する病変の総称です。
  • 臨床的には良性病変を指すことが多いですが、ポリープとは形態に対する総称であるため、悪性病変(癌)も含まれます。
  • 胃ポリポーシスは、胃にポリープが多数存在する病態であり、多くは症候性の病変です。
  • 胃ポリープを呈する主な病変には、胃底腺ポリープ、過形成性ポリープ、過誤腫性ポリープ、炎症性線維性ポリープなどがあります。
  • 胃底腺ポリープは最も多く遭遇する胃ポリープであり、萎縮のない胃底腺領域に発生し、Helicobacter pylori(H. pylori)未感染者に多いとされます。プロトンポンプ阻害薬(PPI)の使用に伴って発生することもあります。発癌は極めてまれです。
  • 胃過形成性ポリープは、H. pylori感染胃粘膜に多く認められます。H. pyloriを除菌すると約80%は退縮しますが、20mm以上の有茎性の病変では発癌のリスクを伴います。があります。
  • 過誤腫性ポリープや胃底腺ポリープが多発する場合は、家族性大腸腺腫症(FAP)やPeutz-Jeghers症候群(PJS)などの遺伝性ポリポーシスを疑います。

推奨

  • 散発性の胃底腺ポリープは発癌が極めてまれであるため、予防的切除は推奨されません。
  • 胃底腺ポリープが密在する場合は、家族性大腸腺腫症やgastric adenocarcinoma and proximal polyposis of the stomach(GAPPS)などのAPC関連ポリポーシスの可能性があるため、大腸内視鏡検査を含む全身の検索および家族歴の聴取が推奨されます。
  • 胃過形成性ポリープは、20mm以上の有茎性病変では発癌リスクを伴うため、予防的な切除が推奨されます。