鼠径ヘルニア
概要・推奨
概要
- 鼠径部ヘルニアとは、鼠径ヘルニア(外鼠径ヘルニア、内鼠径ヘルニア)と大腿ヘルニアの総称です。
- 腹壁の脆弱な部分から、腹腔内の臓器や組織が脱出する病気です。
- 成人の鼠径ヘルニア発症の危険因子として、男性、高齢、鼠径ヘルニアの家族歴などが挙げられます。
- 大腿ヘルニアは高齢で痩せ型の女性に多いとされていますが、これを支持する明確な科学的根拠はありません。
- 自然治癒は期待できず、根治のためには手術が必要です。
- 手術には、鼠径部を切開して修復する鼠径部切開法と、腹腔鏡を用いて修復する腹腔鏡手術があります。
- 小児の鼠径ヘルニアは、そのほとんどが外鼠径ヘルニアです。
推奨
- 成人の鼠径部ヘルニアの診断において、還納可能な膨隆を認める場合、ルーチンでの画像検査は推奨されません。膨隆が不明瞭な場合には、超音波検査が有用です。
- 成人の鼠径部ヘルニアの分類には、日本ヘルニア学会2021年版鼠径部ヘルニア分類(新JHS分類)を用いることが推奨されます。
- 無症候性の成人鼠径ヘルニアでは、手術と経過観察の双方が選択肢として許容されます。