テニス肘、上腕骨外側上顆炎

概要・推奨

概要

  • 上腕骨外側上顆炎は、一般にテニス肘として知られ、肘の外側に痛みを生じる疾患です。
  • 主な原因は、短橈側手根伸筋(ECRB)腱の起始部における腱付着部症と考えられていますが、外側側副靱帯複合体(LCLC)の損傷、滑膜炎、滑膜ひだ障害などの関節内病変、さらには橈骨神経管症候群といった複数の病態が関連する一連の疾患群として捉えられています。
  • 有病率は一般人口の1〜3%程度で、特に40〜50歳代に好発します。性差は明らかではありませんが、近年の研究では女性にやや多いと報告されています。
  • 発症要因としては、職業上の反復的な手首や肘の動作(特に前腕回旋動作)や、テニスなどのラケットスポーツ、ゴルフ、クライミングといったグリップ動作を伴うスポーツが関連すると指摘されています。
  • 診断は主に身体所見に基づいて行われ、上腕骨外側上顆の伸筋群起始部にある圧痛と、抵抗下での手関節背屈運動によって肘外側に生じる疼痛が診断基準となります。
  • 治療は、まず薬物療法、運動療法、装具療法などの保存療法が選択されます。ほとんどの患者は保存療法で改善しますが、症状が持続する難治例では手術療法が検討されます。
  • 約90%の患者が1年間の保存療法で症状が軽快すると報告されており、多くは自然に軽快する疾患です。

推奨

  • 薬物療法を行うことは弱く推奨されます。
  • 運動療法を行うことは強く推奨されます。
  • 物理療法を行うことは弱く推奨されます。