幽門狭窄症
概要・推奨
概要
- 幽門狭窄症は、幽門の筋肉が肥厚することにより、胃からの出口が部分的または完全に閉塞する乳児期の疾患です。
- 発生率は出生1000人あたり2〜3人です。
- 原因は不明確で多因子性と考えられており、第一子、男児(男女比4:1)、生後6週間以内のエリスロマイシンやアジスロマイシンの使用、人工乳栄養、母親の喫煙などがリスク因子として関連しています。
- 典型的には生後3〜6週で、授乳直後に起こる非胆汁性の噴水状嘔吐で発症します。
- 嘔吐を繰り返しても児は空腹で哺乳意欲があることが特徴です。
- 体重減少や脱水の兆候、腹部診察でのオリーブ様の腫瘤触知が見られることがありますが、早期診断により腫瘤を触知する機会は減っています。
- 血液ガス分析では、低クロール血症性代謝性アルカローシスと低カリウム血症を呈するのが典型的です。
推奨
- 診断には、感度95%、特異度95%である腹部超音波検査が推奨されます。
- 超音波検査で診断が確定しない場合や、他の消化管異常が臨床的に疑われる場合には、上部消化管造影検査を検討することがあります。
- 治療は外科的治療が基本であり、入院の上、絶食とし、経鼻胃管を留置して胃を減圧します。