農薬中毒
概要・推奨
概要
- 農薬には、殺虫剤、殺菌剤、除草剤、殺鼠剤などがあります。
- 農薬中毒は、自殺企図など意図的な服用では重篤な全身症状を呈することが少なくありません。
- 農薬の種類や剤型によっては、服用後に重篤な中毒症状が発現するまでに数時間から数十時間を要することがあるため、初期症状が軽くても注意が必要です。
- 日本中毒情報センターへの問い合わせでは、農業用品による中毒は家庭用品や医薬品と比較して件数は少ないですが、重症例・致死率が高い傾向がある。
- 農薬中毒の原因物質としては、有機リン剤、カーバメート剤、グリホサート剤などが報告されています。
- クロルピクリンや有機りん剤などの場合、患者の呼気や嘔吐物から発生したガスを医療従事者が吸入することによる二次曝露の危険性があります。
- 治療は、二次曝露の防止、農薬の吸収阻害と排泄促進、呼吸・循環管理などの全身管理、解毒薬・拮抗薬の投与が基本となります。
推奨
- 問診では、事故の状況、農薬の種類(製品名、ラベルの確認)、剤型、摂取量、曝露から症状発現までの時間などを速やかに確認することが推奨されます。
- 容器その物を持参してもらうことが重要です。
- 特に有機リン剤・カーバメート剤では意識障害、筋線維性れん縮、呼吸抑制、瞳孔の異常(縮瞳・散瞳)、唾液分泌過多、発汗など、農薬中毒に特徴的な徴候や症状を観察することが推奨されます。