顎変形症

概要・推奨

概要

  • 顎変形症は、上顎骨、下顎骨、あるいはその両者の大きさ、形態、位置などの異常によって、顔貌の形態異常と咬合の異常をきたし、美的な不調和を示す状態と定義されます。
  • 主な種類として、下顎前突症、下顎後退症、上顎前突症、上顎後退症、顔面非対称、開咬症などがあり、これらが複合して現れることもあります。
  • 顎変形症は、咬合異常に伴う咀嚼・嚥下・発音といった顎口腔機能の障害や、顔貌の変形による心理社会的な問題、QOL(生活の質)の低下などを引き起こすことがあります。
  • 治療は、一般的に外科的矯正治療が行われます。これは、矯正歯科治療と顎矯正手術を組み合わせて、顎骨の位置や形態を改善する治療法です。
  • 治療は、矯正歯科医、口腔外科医、形成外科医などが連携して行うチーム医療として進められます。
  • 治療の目標は、顎間関係の改善と緊密な咬合の確立、顔貌の美的調和の獲得、顎口腔機能の回復・改善、そして心理社会的問題の解消です。
  • 治療は通常、診察・検査、診断、治療計画の立案、術前矯正治療、顎矯正手術、術後矯正治療、保定という流れで進められます。
  • 「顎口腔機能診断」の施設基準を満たす医療機関において、顎離断等の手術を必要とする矯正歯科治療には、健康保険が適用されます。

推奨

  • 顎顔面変形の診断と手術適応の決定において、頭部X線規格写真(セファログラム)分析、2次元および3次元CT、顎模型を用いた咬合分析、顔貌の写真分析は有用であり、実施が推奨されます。
  • 3次元モデルは、診断および手術のシミュレーションに有用であり、活用が推奨されます。
  • MRI検査は必須ではありませんが、顎関節の状態を評価するために推奨されることがあります。