フォンウィルブランド病
概要・推奨
概要
- フォンウィルブランド病(VWD)は、遺伝性出血性疾患の中で最も頻度の高い疾患です。
- 止血に重要な役割を担うフォンウィルブランド因子(VWF)の量的な欠乏、または質的な異常によって引き起こされます。
- VWFは、血小板が血管の損傷部位に粘着するのを助ける機能と、血液凝固第VIII因子(FVIII)を安定させるキャリア蛋白としての機能を持っています。
- 主な症状は、鼻出血、紫斑、口腔内出血、過多月経、消化管出血などの皮下・粘膜出血です。抜歯後や手術後の止血困難も認められます。
- 病型は、VWFが量的に減少するType 1、質的に異常があるType 2、VWFが完全に欠乏するType 3に大別されます。
- Type 2は、異常の内容によってさらに2A、2B、2M、2Nの4つの亜型に分類されます。
- さまざまな基礎疾患によって二次的にVWFが減少する、後天性フォンウィルブランド症候群(aVWS)も存在します。
推奨
- 出血症状の有無や重症度を客観的に評価するために、出血評価ツール(BAT)を使用することが推奨されます。
- VWFレベル(VWF活性またはVWF抗原量)が30%未満の場合、VWDと診断されます。
- 明確な出血傾向があり、VWFレベルが30〜50%に低下している場合は、「低VWF血症」として扱い、必要に応じて出血予防や止血治療を行うことが推奨されます。