心アミロイドーシス
概要・推奨
概要
- 心アミロイドーシスは、アミロイド線維という異常な蛋白質が心臓に沈着し、心臓の形態や機能に異常をきたす疾患群です。
- アミロイド線維は、様々な種類の「前駆蛋白質」から形成され、その種類によって病型が分類されます。
- 心アミロイドーシスの主な病型は、免疫グロブリン軽鎖を原因とするALアミロイドーシスと、トランスサイレチン(TTR)を原因とするATTRアミロイドーシスです。
- ATTRアミロイドーシスは、遺伝子変異を伴う遺伝性ATTR(ATTRv)アミロイドーシスと、遺伝子変異を伴わない野生型ATTR(ATTRwt)アミロイドーシスに分けられます。
- 臨床的には、心肥大や拡張障害が主体の心不全、不整脈、刺激伝導系障害などを引き起こします。生命予後は病型や進行度によって異なります。
- 近年、画像診断技術の進歩により診断がつきやすくなり、また各病型に対する有効な治療薬が開発されたことで、早期診断と適切な治療介入の重要性が高まっています。
推奨
- 心アミロイドーシスが疑われる症例では、診断のために各種画像検査(心エコー、心臓MRI、99mTcピロリン酸シンチグラフィなど)や血液検査(BNP、心筋トロポニン、M蛋白、血清遊離軽鎖など)を行うことが推奨されます。
- 99mTcピロリン酸シンチグラフィは、ATTR心アミロイドーシスの診断に特に有用であり、強く推奨されます。
- 確定診断には、生検によるアミロイド沈着の病理組織学的証明が必要です。侵襲性の低い腹壁脂肪や消化管からの生検がまず推奨されますが、診断がつかない場合は心筋生検を考慮します。