人工膝関節置換術後の大腿骨骨折
概要・推奨
概要
- 人工膝関節置換術(TKA)後の大腿骨骨折は、人工関節周囲骨折の一つであり、TKAの重篤な合併症です。
- TKA後の発生率は0.3%から5.5%と報告されており、高齢化やTKA施行件数の増加に伴い、その発生も増加傾向にあります。
- 主な原因は転倒などの低エネルギー外傷ですが、骨粗鬆症、関節リウマチ、ステロイドの長期使用、神経筋疾患などが危険因子となります。
- インプラントの設置不良や、前方ノッチング(大腿骨コンポーネント前面での骨切り過多)も骨折リスクを高める要因とされています。
- 治療方針の決定には、インプラントの固定性や骨折型を評価するための分類(Su分類、Rorabeck分類など)が用いられます。
- 高齢者のADL(日常生活動作)および生命予後に大きな影響を及ぼす可能性があるため、適切な診断と治療が極めて重要です。
推奨
- 診断には、まず単純X線撮影(正面・側面像)を行い、骨折型、転位の程度、インプラントの固定性を評価することが推奨されます。
- 骨折線の詳細な評価や術前計画のために、CT検査の追加が推奨されることがあります。
- 治療方針は、骨折型、インプラントの固定性、骨質、患者の全身状態や活動性を総合的に評価して決定することが推奨されます。