子宮体がん(初期) :I期
概要・推奨
概要
- 子宮体癌I期は、癌が子宮体部に限局するものであり、子宮筋層への浸潤の深さによってIA期(筋層1/2未満)とIB期(筋層1/2以上)に分類されます。
- 初回治療の第一選択は手術療法であり、基本術式は子宮全摘出術および両側付属器摘出術です。
- 術前にI期と推定される患者に対する子宮の摘出術式は、筋膜外単純子宮全摘出術が標準的です。
- 再発低リスク群(類内膜癌G1またはG2で、術前にIA期と推定される患者など)では、リンパ節転移の頻度が低いため、骨盤リンパ節郭清の省略が考慮されます。
- I期と推定される患者に対しては、開腹手術と比較して予後が同等であると報告されている内視鏡手術(腹腔鏡・ロボット支援下手術)が低侵襲手術として行われます。
- I期のうち再発低リスク群に分類される患者では、術後の再発率が低いため、術後補助療法は原則として行われません。
- I期における卵巣への転移率は約5%と報告されており、初回治療では原則として両側付属器摘出術が行われますが、特定の条件を満たす若年患者では卵巣温存が考慮される場合があります。
推奨
- 腟や子宮傍組織に病変がないと推定されるI期の患者に対しては、初回手術療法として単純子宮全摘出術(筋膜外術式)あるいは拡大単純子宮全摘出術を行うことが推奨されます。
- 術前に類内膜癌G1またはG2でIA期と推定される患者には、骨盤リンパ節郭清の省略が提案されます。
- I期であっても術前に再発中・高リスク群と推定される患者には、骨盤リンパ節郭清を施行することが推奨されます。また、骨盤リンパ節郭清に加えて腎静脈下までの傍大動脈リンパ節郭清を施行することも提案されます。