急性動脈閉塞症
概要・推奨
概要
- 急性動脈閉塞による急性肢虚血/急性下肢虚血(ALI)は、迅速な診断と適切な治療を行わなければ、肢のみならず生命予後も不良となる疾患であり、その治療では救命と大切断の回避が優先されます。
- ALIの原因疾患を念頭に置いた治療戦略と全身管理が求められます。
- 血栓溶解療法に制限がある状況では、基本的には外科的血栓除去術かハイブリッド治療(外科的血栓除去術+血管内治療[EVT])が第一選択となります。
- 動脈硬化を合併する場合は血管造影を行いながら外科的血栓除去術を行い、残存病変に対してはEVTを追加するハイブリッド治療での血行再建が選択されます。
- 患者の全身状態が悪い、または施設・時間的制約から外科的血栓除去術が困難な場合は、EVTによる血行再建が選択されます。
- ウロキナーゼ(UK)の供給停止に伴い、新規の血栓吸引デバイス(INDIGOシステム)が国内で保険収載されました。
- 救肢の可能性が低く、あるいは血行再建により高度の虚血再灌流障害が予想される場合には、救命を優先し、一次大切断も考慮されます。
推奨
- 急性肢虚血/急性下肢虚血(ALI)と診断された患者には、速やかにヘパリン(5000単位あるいは70~100単位/㎏)を静注することが推奨されます。
- ALIに対しては、血管造影が可能な手術室で手術を行うことが推奨されます。
- ALIの手術では、血行再建後に血管造影を行うことが推奨されます。