腸腰筋膿瘍
概要・推奨
概要
- 腸腰筋膿瘍は、腸腰筋(大腰筋と腸骨筋)に膿瘍が形成された状態です。
- 多くは、化膿性椎体炎など隣接する臓器からの感染が波及して発症する二次性膿瘍です。
- 原因菌として最も多いのは黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)です。
- 主な症状は発熱、腰痛、股関節痛、歩行時の疼痛(跛行)などです。
- 診断には、造影CT検査が第一選択とされます。
- CTガイド下で膿瘍を穿刺し、膿を排出(ドレナージ)するとともに、原因菌を特定するための培養検査を行うことが有用です。
- 長期間の治療となるため、なるべく抗菌薬開始前に原因菌を特定することが大切です。
- 治療は、ドレナージと抗菌薬療法が基本となります。
- 神経障害、膿瘍形成、脊椎不安定性がある場合は、速やかに手術適応に関して専門科へ相談することが推奨されます。
推奨
- 診断において、発熱と腰痛を認める患者、特に股関節痛や跛行を伴う場合には、腸腰筋膿瘍を鑑別疾患として想起することが推奨されます。
- 身体所見として、腸腰筋徴候(psoas sign)を確認することが推奨されます。
- 画像検査では、造影CTが第一選択として推奨されます。