無症候性心筋虚血

概要・推奨

概要

  • 無症候性心筋虚血とは、虚血による自覚症状を認めない症例において、心筋虚血の客観的証拠を認めるものと定義されます。
  • 高齢者や糖尿病患者に多くみられます。
  • 運動あるいは薬物負荷試験で無症状ですが、一過性のST変化、灌流欠損、可逆性の局所壁運動低下といった心筋虚血所見を示します。
  • 診断は、ホルター心電図、運動負荷試験、負荷心筋シンチグラフィなどの所見を統合して行われます。
  • Cohn分類では、心筋虚血が存在するが全く無症状のもの(I型)、心筋梗塞後で胸痛を伴わない心筋虚血発作がみられるもの(II型)、明らかな狭心症発作とともに無症状の心筋虚血発作がみられるもの(III型)に分類されます。
  • 見かけ上の健常成人における一過性心筋虚血の出現率は、運動負荷試験では1.2~6%と報告されています。
  • Cohn分類II型およびIII型におけるホルター心電図での無症候性虚血の出現率は22~59%です。

推奨

  • 無症状の患者に対するホルター心電図によるルーチン検査は推奨されません。
  • 20年以上の糖尿病罹患歴があり、動脈硬化の危険因子をもつ無症候性2型糖尿病および耐糖能異常の場合、ホルター心電図の施行を考慮してもよいです。
  • 無症状の患者に対する運動負荷心電図検査は、高リスクの場合に推奨されます。