乳頭部腺腫
概要・推奨
概要
- 乳頭内または乳輪直下の乳管に発生する良性の上皮性腫瘍です。
- 乳頭状または充実性の増殖を示し、上皮は乳管上皮細胞と筋上皮細胞の2層性を保ちます。
- 乳頭部乳管乳頭腫症(Florid papillomatosis)、adenoma of the nippleとも呼ばれます。
- 40歳代から50歳代の女性に好発します。
- 臨床症状として、乳頭のびらん、発赤、硬結、あるいは血性や漿液性の乳頭分泌を呈することがあります。
- 臨床的には、びらんを伴う場合はPaget病との鑑別が重要となります。
- 組織学的には、強い上皮増生や硬化を伴う偽浸潤像を認めることがあり、浸潤癌との鑑別が必要となる場合がありますが、筋上皮細胞の存在を確認することが鑑別のポイントです。
推奨
- 臨床所見からびらんを伴う場合はPaget病との鑑別が必要とされます。
- 確定診断には組織学的検査が必要であり、針生検または外科的切除標本により診断されます。
- 乳頭分泌物や病変からの細胞診、針生検も診断に用いられますが、偽陽性となる可能性に留意することが必要です。