アスペルギローマ

概要・推奨

概要

  • 慢性的な肺疾患(陳旧性肺結核、肺嚢胞、気管支拡張症、間質性肺炎、COPD、胸部外科手術後など)によって肺にできた単一の空洞に、アスペルギルス属の真菌が定着し、菌塊(fungus ball)を形成した病態です。
  • 単純性肺アスペルギローマ(SPA)とも呼ばれます。
  • 多くは無症状であり、胸部X線写真などの画像検査で偶然発見されます。
  • 血痰や喀血がみられることがあり、時に生命を脅かす大喀血の原因となります。
  • 複数の空洞内に菌球形成が認められる場合は複雑性肺アスペルギローマと呼ばれ、慢性進行性肺アスペルギルス症(CPPA)に分類されます。
  • アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)や慢性進行性肺アスペルギルス症(CPPA)と合併することもあります。

推奨

  • 無症状の場合は、特別な治療を必要とせず経過観察のみで十分なことが多いです。
  • 通常、非活動性であり臨床症状は認められないことが多く、手術適応がない患者で症状を有する場合に抗真菌薬治療を考慮します。
  • 治療の主な目的は、生命を脅かす可能性のある喀血の予防と治療です。