扁平苔癬

概要・推奨

概要

  • 扁平苔癬は、皮膚、粘膜、爪、毛包に生じる原因不明の慢性の炎症性角化症です。
  • 皮膚症状としては、紫紅色で扁平に隆起する多角形の丘疹が特徴的で、表面にはWickham線条と呼ばれる白色の線状・網目状の模様が見られることがあります。掻痒を伴うことが多いです。
  • 口腔粘膜に好発し、レース状の白斑やびらん、潰瘍を形成します。外陰部や亀頭などの粘膜にも同様の病変が生じることがあります。
  • 爪では、爪が薄くなる、縦筋が入る、爪が翼状に癒着するなどの変化が見られることがあります。
  • 原因は完全には解明されていませんが、T細胞が関与する自己免疫的な機序が考えられています。
  • 薬剤、C型肝炎ウイルス感染、歯科充填金属などが誘因または関連因子となる場合があります。
  • 特に口腔粘膜や外陰部に生じたびらん型の病変は、長期経過の中で有棘細胞癌を発生するリスクがあることが知られています。

推奨

  • 診断は、特徴的な臨床所見に基づいて行われます。診断の確定や非典型例との鑑別のために、皮膚生検による病理組織学的検査を行うことが推奨されます。
  • 口腔扁平苔癬は悪性化のリスクがあるため、定期的な診察による経過観察が推奨されます。
  • 薬剤性扁平苔癬様皮疹が疑われる場合は、被疑薬の特定と中止を検討することが推奨されます。